はじめに
体調や心の不安があるとき、手を合わせる場所があるだけで、少し肩の荷が下りるというか気持ちが軽くなることがあります。皆さんは参拝時にどんな気持ちになりますか?
今回は、すいが神社参拝のバイブルとなった病気平癒・健康長寿のご利益で広く信仰を集める神社を厳選5社+番外編としてご紹介します。
それぞれの神社が≪なぜ≫病気平癒や健康にゆかりがあるのかという背景と、参拝がより深まるポイントも一緒にまとめました。
1. 少彦名神社(大阪・道修町)— 医薬の神さまに祈る
ご利益の背景
医薬の祖神として知られる【少彦名命(すくなひこなのみこと)】をお祀りしています。
古くから薬種商が集まった道修町(どしょうまち)に鎮座し、薬の町とともに歩んできた神社です。少彦名神社(神農さん)は医薬の神様祀る日本の医薬総鎮守であり病気平癒や無病息災の信仰が篤く、秋の神事(神農祭)では健康祈願に訪れる参拝者で賑わいます。
参拝ポイント
- 張り子の虎は病気平癒の象徴として厄病除け・健康祈願のお守りとして有名です。
- 医療・看護・薬学に携わる方の参拝も多く、仕事の安全祈願にもご縁ありです。
- 境内に「くすりの道修町資料館」があり、くすりの町の歴史や薬の事が学べます。
- 境内にあるショーケースに少彦名神社に護られた家庭薬も展示してあり見ごたえがあります。
- 腕輪天然石の種類やデザインが豊富です。ちなみに、すいは病気平癒の腕輪天然石をいただきましたが個人的にすごく力をもらえている気がします。おしゃれでおすすめ!
アクセス
大阪メトロ沿線の「道修町エリア(本町・北浜周辺)」から徒歩圏。
オフィス街の静けさの中にあります。
【少彦名神社(神農さん)公式HP】


[少彦名命の神話紹介]もしています。[参拝マナーまとめ]のおさらいもできます。
2. 狭井神社(奈良・大神神社摂社)— 御神水で知られる病気平癒
ご利益の背景
日本最古の神社の一つ【大神神社(おおみわ)】の摂社になります。
狭井神社の御祭神(大物主大神)は大神神社の荒魂(あらみたま)であるため、力強いご神威から病気平癒の神様として信仰が篤いとされています。
特に≪薬井戸の御神水「狭井の水」≫が有名で、大神神社のご神体である三輪山から湧き出る水で、【万病にご利益がある】といわれ古来より身体健全・病気平癒の信仰を集めてきました。御神水を容器に入れて持ち帰ることもできます。(マナーは守りましょう)
薬の神様に通じる清らかな水は、心を整える“儀式”としても大切にされています。
参拝ポイント
- 毎年4月18日に行われる鎮花祭(はなしずめのまつり)は「薬まつり」としても知られ疫病の流行を防ぐための祭事が見どころです。
- 御神水は作法を守っていただきましょう。
- 狭井神社の境内から三輪山の登拝やその手続きができます。すいも登りましたが、体力切れで中腹までで断念。履き慣れた靴や動きやすい服装をお勧めします!
- 一の鳥居から狭井神社までに「くすり道」があります。道の両脇には製薬会社など薬業関係者奉納の薬草・草木が植えられており見どころポイントです。
アクセス
JR桜井線三輪駅から徒歩圏。大神神社の境内案内に従って進むと迷いません。
【大神神社の公式HP】


[神社参拝時の服装まとめ]と[鳥居と参道の歩き方]を弁えると自信もつきます。
3. 石切劔箭神社(大阪・東大阪)— “でんぼの神さん”として親しまれる
ご利益の背景
関西で病気平癒と言われればここ【石切さん】とも呼ばれています。
特に「腫れ物・できもの」を治してくれる『でんぼ(できもの)の神様』で有名です。体の表面だけでなく内部の病気にも御神威があるといわれ、悪い物を断ち切りたいと願う参拝者が後を絶えません。
石切劔箭神社といえば「お百度参り」といわれるほど有名で、でんぼや病気平癒に霊験あらたかであると知られています。授与所でお百度紐を頂き、右回りに100週、1周したら紙片(こより)を1本折り数を数える。といった手順があります。お百度参りをする参拝者が絶えない神社であり、願いを重ねる「百度」が、心の軸をつくり、祈りと向き合う時間にもなります。
参拝ポイント
- お百度参りをするなら、必ず無理のないペースでお願いします。回数より気持ちを込めるのが大切です。すいは夏に行いましたが張り切りすぎて、後半は亀並みのペースでした笑
- 表参道には商店街が立ち並んでおり参拝前後や参拝途中に体を休める時間を取れる癒しの場があります。
- 境内に水神社(すいじんじゃ)と呼ばれる水の神様をお祀りしている池があるのですが、そこの祈亀(いのりがめ)がもうほんと可愛いんです!
心願成就はグレーの祈亀、願いが叶いお礼参りの時はピンクの御礼亀を授与所で頂くのですが、池に並んでいるたくさんの整列している小さな亀たちをみると可愛すぎて言葉を失います。自分の願いを書いた紙を亀の中に小さく折りたたんで入れて池に並べて祈願します。すごくお勧めです!
アクセス
近鉄石切駅方面から参道を上がるルートが定番。坂道なので歩きやすい靴で。
【石切劔箭神社の公式HP】


意外と知らない[手水舎の使い方まとめ]で参拝がさらにスマートに!
4. 行田八幡神社(埼玉・行田)— さまざまな“封じ”を願う宮
ご利益の背景
「封じの宮」として、夜泣き・虫封じ・癌や難病・悪癖、災いの封じなど多様な祈願を受けてきた神社です。症状や不安に“区切り”をつける意味での封じ祈願は、心の整理にもつながります。
諸病難病やがん封じに特化したご利益があるといわれ、多くの参拝者が訪れます。
また、ぼけ封じとしてもご利益があり、境内社には肌の神様や目病の神様など病に関連した神様を多く祀っていします。
参拝ポイント
- 花手水が幻想的です。また「行田花手水week」のライトアップイベントも期間限定で行われるので、その期間に参拝すれば普段の参拝とはまた違う醍醐味をふんだんに感じられます。
- 「なで桃」が人気で、病難・災害除けの神としても有名です。
- 花手水御朱印というとっても綺麗で思わず見とれてしまう御朱印がいただけます。
アクセス
秩父鉄道行田市駅・JR行田駅方面から徒歩圏内です。
【行田八幡宮神社の公式HP】


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5. 五條天神社(東京・上野)— 都心で医薬祖神に手を合わせる
ご利益の背景
大国主命(おおくにぬし)・少彦名命をお祀りする、医薬・健康のご神徳で知られる神社です。
上野公園エリアにあり、都心で静かに祈れる“健康の拠点”のような存在です。
祀られている神様の御神威から、特に病気平癒や健康増進を祈願する人が後を絶ちません。
病気平癒を願う「医薬祭」が毎月10日に行われますが、その背景には、ヤマトタケルが東夷征伐へ行った時、医薬の神であるスクナヒコナに救われたことに感謝して創建され信仰されたといわれています。
東京でもっとも有名な病気平癒にご利益のある神社です。
参拝ポイント
- この2柱を御祭神として祀ってる神社はいくつかありますが、
個人的に御祭神が少彦名命と大国主命のコンビは病気平癒で最強だと思います笑 - 同じ境内に花園稲荷神社があるので、ぜひ立ち寄ってみてください
そこにはウカノミタマ、ヤマトタケル、受持神の3柱を祀っており商売や出世・勝負運・財福招来などの御利益もあり、同時に同じ社務所で御朱印も頂けます。 - 上野公園がすぐそばにあるため周辺は観光できる場所がたくさんあって楽しいです。
特に!「不忍池(しのばずのいけ)」があり、そこには夏季に見られる蓮の花の名所であり、その景観はもう圧巻で綺麗すぎました。季節によっても顔の変わる池なので季節ごとに立ち寄ってみるのも良いかもしれません。
アクセス
JR・東京メトロ上野駅から徒歩圏。周辺は案内表示が充実。
【五條天神社の公式HP】


季節によって違う!?参拝する時の服装の選び方[服装の基本(清潔・歩きやすさ重視)]
番外編:今宮神社(京都)— 「阿呆賢さん」で心身を整える体験
ご利益の背景
大己貴命、事代主命、クシナダヒメの命、スサノオを祀っており、その御神徳から商売繁盛や良縁結び・開運の「玉の輿」で名高い今宮神社ですが、境内の【阿呆賢(あほかし)さん】として親しまれる石が特に人気です。
それは願いが占うことができる神占石(かみうらいし)であり無病息災・願掛けをする体験が人気です。各地にある「おもかる石」に似ていますが、今宮神社では【健康の回復】というご利益が取り上げられており、それは願掛け同様、病気平癒に直結すると考えられます。
阿保賢さんでの占い方は、おもかる石のように祈願して持ち上げるだけでなく、石を叩いたり撫でたり持ち上げたりを何度か行います。石からしてみたら毎日大変な目に合ってるような気がしなくもないのですが気のせいだということにしておきましょう笑
方法の詳細は現地にも記載がありますがあらかじめ公式サイトでチェックしていくと良きです。
『古くから病弱な人はこの石に心を込めて病気平癒を祈り、石を手で撫で体の悪い所を摩れば健康の回復を早める』と公開されています。
参拝ポイント
- 名物のあぶり餅は「厄除け菓子」「食べるお守り(無病息災)」として親しまれる縁起物です。
参拝時に是非、苦手でなければ食べてみてください。 - 玉の輿神社とも呼ばれ、良縁開運として女性に人気があります。古来、八百屋の娘から将軍の生母になった桂昌院(お玉さん)との縁がその背景にあります。
- 毎年行われる京都三奇祭のひとつ「やすらい祭」は桜とともに散り広がる疫病のもとを花傘に集めて疫社(えやみしゃ)へ封じ込める事で1年間の無病息災を願う祭りです。
アクセス
京都市内北部。市バス利用が便利。混雑時は朝時間が静かでおすすめ。
【今宮神社の公式HP】

参拝まえに(すいのひとこと)
- 作法はやさしくで大丈夫:手水・拝礼・道の歩き方は「基本をひとつ覚える」でOK。
- 体調第一:しんどい日は短時間参拝でも立派な祈りです。
- “続ける”が効いてくる:月1回・季節ごとなど、自分のペースで長く神社に気持ちを寄せる事が大切です。
関連記事一覧(もっと理解を深められる情報が満載)
・「手水舎の使い方|写真でわかる手順」
・「鳥居と参道|意味と歩き方」
・「参拝の服装|季節別の選び方」
・「神社参拝Q&A|お賽銭・写真・祈祷の疑問」
・「少彦名命ってどんな神様?(神話解説)」
まとめ
今回の5選は正直かなり厳選しました。もっとたくさん紹介したい神社はあるのですが、
個人的に思うTOP5は僅差でこの5社に決定しました。
皆さんの一番大切に思う神社があれば、すいにもぜひ教えて欲しいです!
病気平癒・健康長寿の信仰は、「治したい」「守りたい」「生きたい」というまっすぐな祈りから生まれ、今も人を支え続けています。
ご利益の力にあやかるのはもちろん、参拝の時間そのものが心を整え、明日を生きる力になります。気になる神社があれば、どうか無理のない日程で、やさしい足取りで。あなたの祈りが届きますように。
※本記事は筆者の参拝体験や一般的な伝承に基づくものであり、医療的助言・診断を目的としたものではありません。
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